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ベル・カントとは

様々な議論が飛び交い、イタリア国内でもよくベルカント唱法で歌える歌手は
もう居ないとつぶやく御仁をよく耳にしますが・・・・

まずなぜベルカント唱法なるものが生まれたのでしょう?

大オペラ歌劇場でも喉を酷使することなく、オケピットを飛び越え響かせることのできる唱法。
楽譜に書いてある音楽表現を忠実に表現しやすい唱法。などなど。。。

それらももちろんですが、歌手という肉体労働者はオペラ1演目につき歌劇場で
約1ヶ月の稽古を強いられます。

指揮者・コレペテイ・演出家・オケとの様々な稽古。

何度も何度も同じところを繰り返し、朝から夜22時過ぎまでの稽古もざら。

そんなハードな1ヶ月を終え、やっと本番。主役級なら(4~5公演)
端役なら全公演(8公演)みっちり。

つまり、1ヶ月間のハードな稽古に耐えうるテクニックを持ちえていないととってもオペラ歌手にはなれません。

稽古中、オペラ全曲をオクターヴ下げることなく支えとプント、息をまわしてのピアニッシモで歌える技術です。

たかだか、月に5回程度のコンサート、年に10公演出演程度のオペラ歌手には絶対に絶対にこの技術は教えることは不可能です。

よく日本でマスケラ、プント*①を目の辺りに!とかいう自称ベルカント唱法の先生方がいますが、

まず、マスケラに当たるプントのある響きは結果であってそこを目指してはいけません。
そこをはじめから目指すと必ず 喉が狭く、支えが胸の辺りになり、硬膏蓋*②(注:軟口蓋であはりません)の開かない 
いわゆる日本のエレベーターガールのような平べったい音になるからです。

そこでイタリアではまず、支え、下あごと喉頭を下げ、硬膏蓋を開け、息をまわすことをしつこく言われます。


ところが、これは結構むつかしくて、すべてのバランスが取れていないと いわゆる 掘った声、重い声、プントのない広い声になりがちです。

また、そういった声になってなくてもなれない間は自分の声がそういう風に聞こえるのでなんとももどかしい状態に追い込まれます。

でもそこは通らなければいけない道です。

支えがなく、喉を狭くしてマスケラだけを意識すると、自分にはプントのあるいい声に聞こえます。

いわゆるよくありがちな、口を開かずあごの位置が硬く固定されて喉頭があがっていて硬膏蓋が低く息の流れが前のめりの状態です。

息をまわすというのは支えから出発して(前へ歌うというより、後ろに息を吸うかんじ)
軟膏蓋を通ってから硬膏蓋、マスケラへたどり着けるのです。

口の中に教会のクーポラ(天井)があるかんじですね。

レガートも立派なベルカント唱法のひとつです。日本語は息の流れを止めて話すのでこの「レガート」を本当に理解するのは難しいです。

息の流れの中に同じポジションで母音があり、そこを子音が通る・・・ところが、この子音をはっきり発音しすぎて*③、
または子音を長く発音しすぎてそこで息の流れが止まり、ブツブツしたフレーズになりがちです。

またレガートを得るには母音のつながりを意識するだけでなく息をいれた支えをフレーズが終わるまで保ち続けることが重要です。      

フレーズの途中で支えが保ちきれないと支えの位置が上へ移動し、それに従って喉頭の位置もあがり、
あごに力が入り、軟膏蓋がさがるというなんとも悪循環な状態に陥ります。                         

息を(支えを)フレーズの最後まで保つということは最後の母音までしっかりした響きのポジションを保つということです。

それにより、次のフレーズに行く前に良い弛緩ができ、よい息を入れなおすことができるのです。ところが、この弛緩は横隔膜が柔らかくないとできず、フレーズの中での弛緩や声帯のストレッチをすることができません。
日本からの留学生がまず通る難関は横隔膜をやわらかくすることです。高音や難しいアリアを横隔膜を固める事で歌っていると横隔膜を緩めるのは至難の業です。

口の動きやあごの動きは横隔膜と連動しているので、まずは口を開ける事から指導されます。

口を開けても(あくまでたて口。息の流れを細くするため)プントは保たなければならず 、この①たて口②小さいプント③柔らかい横隔膜のバランスがとれたときによい息が流れ始めます。


ベルカント唱法を知るには知識や頭からでなく、まずはイメージと体から感じることが大切です。(私たち日本人の場合)

そのためにはヨーロッパが欲する「響き」とはどういうものだろう?

という疑問から入り、現地で教会やオペラ歌劇場の響きを感じることがとても助けになるはずです。


*①プントとは自分で持っていこうとするものではなく、息の中で見つける母音を発音する声帯の付き具合と息の細さです。

*②軟口蓋を意識すると息と母音のあたる位置がやや後ろになっていまうので、軟口蓋は通りますが、最終目的地は硬膏蓋です。

*③子音はフレーズの始めでははっきり発音し過ぎてはいけません。しかし、フレーズの中にある子音、母音と母音に挟まれた子音ははっきりと素早く発音しなければいけません。